「ぺんぺんぐさ」は青葉台近隣の自然ゆたかな公園や里山を拠点に、週2~5日、1歳半から就学前の20人前後の子どもたちが、ゆったりたっぷり泥んこになって遊ぶ「青空保育」です。保育士5人を中心とした「預かり保育」に、お母さんも少しずつ交代で加わる安心感の中、四季折々を体と心いっぱい感じることで、子ども自らの力で育ちゆく「力」を発揮し、それぞれの個性を輝かせて、やさしくたくましく育ち合っています。

2017年6月9日金曜日

森のいちご狩り

ぺんぺんは、2歳から年少が中心になって活動していますが、
一部卒会せずに年中年長も合同活動・別活動おりまぜて、
一緒に育ち合っています。

今日は年中長・年少合同で里山で
食べられる木の実にたくさん出会って、
年少さんは大きい子からの刺激をいっぱいもらいました。

ぺんぺんでは保育士ミエコさんが
その日の子どもたちの活動内容を書いてくれる
「今日の様子」があります

細かく書いてくれているので
我が子や子どもたちの育ちが分かって
読むのが楽しみです^^

今日はミエコさんからのお便りから抜粋してご紹介します。



「食べられるイチゴがあるよ~」
里山はすっかり緑が濃くなって、初夏の装い。足元を見ると、立派な丸々太ったヘビイチゴがありました。直径2センチちかくの美味しそうなヘビイチゴを集めながら歩いていたら、4月に花を咲かせていた草イチゴが実を結んでいました。
 声をかけると年中長の男の子たちがやってきて、目を輝かせました。辺り一面赤い実が成っていて大興奮。ヘビがいないか確かめてから、夢中で採りました。



オウチャンが手のひらに乗せた2粒を私に見せてくれて、「一個あげる。みえこ、一緒に食べよう」と。普段大人と距離をとりがちなオウチャンの言葉を聞いて、どうした変化だろうとびっくりしました。
 声掛け招集の得意なナオトが大きな声で「食べられるイチゴがあるよ~~」と叫ぶと、全員やってきてみんなで夢中で食べました。

森のいちご狩りと、アリのパーティ
 出発しようと歩き始めようとすると、また違うところに草イチゴ。4月にパパ会主催のいちご狩りを思い出して、私が「ここでもいちご狩りできるね~」と話したら、年長のヤークンが「『森のいちご狩り』だね。ここは」と呟いていました。なんて素敵な名前だろうと思いました。

 また20歩くらい歩いたらヤークンが「アリがいっぱいいるよ」と。見るとアリがウジャウジャいて、近くの葉っぱをどけたらもっとウジャウジャ集まっていて、みんなびっくり。年長のオウチャンが「アリのパーティかな」とポツリと呟くのを聞いて、なんて素敵な言葉だろう、と私はまた温かい気持ちになりました。
 ただよく見るとアリたちは死んだミミズに群がっていて、「ミミズパーティ」ということになって、なんだか夢のない名前に落ち着いてしまいましたけれど(苦笑)。
 アリはお菓子も食べるけれど、死んだ虫も大好物なんだね、という私の言葉にちょっとハッとした顔の年中長さん。そのあとカラスノエンドウの豆笛を鳴らして遊んだり、田んぼでカエルの鳴き声をたくさん聞いたり、ノゲシのフワフワの綿毛を飛ばしたり…
 春から初夏の散歩は、変化に富んで生き物もたくさん活動して、本当に一期一会が楽しくて、子どもの素敵な呟きもたくさん生まれる季節です。

「がんばってるよ~」
 歩き出すと、今度は黄色い木イチゴが斜面に見えました。またまた大興奮で、普段ガケのぼりはそれほど積極的でない年中長のウタコ・ナオトまではりきって実を採り、年少さんたちにも分けてあげました。
 ツヤツヤの黄色い実は宝石みたいにキラキラきれいで、ため息がでるほど、そしてクセがなくて実に美味しい。そして歩くたび黄色い木イチゴを見つかりました。

 すごく急な崖をお尻を押してもらってオウチャンが勇敢に上ったり、ヤークンが急な斜面沿いに木イチゴの下に寝そべるようにしてもぐり込んでとったり、ダイチが自分の背丈よりも高い土留めの塀を上ってトゲで痛い思いをしながら採ったり、とても頼もしく思えました。



特に年長のオウチャンの張り切りぶりはすごくて、「この帽子に入れて!ヤークン!」と叫んだり、年少さんが「がんばれ、がんばれ」と応援すると「がんばってるよ~」と大声で答えていました。朝の私への積極的な様子は、やっぱりオウチャンの新たな変化なのかもしれないと思いました。
 考えてみれば、普段友だちの陰にくっついて言葉少なに遊んでいたオウチャンは、昨秋青い実を探す時も俄然張り切っていた。やっぱりホンモノの自然との一期一会は、子どもをぐんと成長させてくれますね。




そして、道草のたびに待ちぼうけになりがちな年少さんではありますが、自分にはできない大きい子のすごさを見て憧れることは大切なこと、そして待っていたら「いいもの」を分けてもらえて、近寄りがたかった年中長が近い存在になっていくのですね。実際、木イチゴ発見を重ねるたびに年少が「がんばれ~」と声をかけることが増えてきました。


 今の年中長たちも、年少の頃そうやって過ごしてきて、今がある。だからこそ、逆に時々年少さんが疲れたりごねて歩けなくなった時や、春の頃年少のアンチャンが大きな荷物をしょってゆっくりゆっくり歩いた時も、ごく自然に待つことができたのではないかなと思います。
お互いの存在があるからこそ、育ち合える。これは普段なるべく自由に過ごしてきたからこそ、生きてくる時間なのだと思います。


さて、赤い草イチゴ、黄色い木イチゴをたらふく食べて、暗くて涼しい杉林で一休み。ところが、さらにオウチャンが、またもや赤い草イチゴを発見し、もっと採りたいとと張り切るのでガケの上に上るとグミがたくさんありました。帰り道はクワの実まで見つけて、大満足の一日。
 そしてこれからは、生き物本番の季節。今年の夏はどんな出会いが待っているかな。



(ミエコさんの今日の様子より抜粋)









「あそぼう会」はどなたでもどうぞ!
生後8ヶ月頃から楽しめますよ^^

毎月第三木曜開催です

今月は7月/20日(木)、ぜひ遊びに来てくださいね!
詳しくは、こちら

初めてぺんぺんぐさのブログを見てくださった方はまずはこちらもどうぞ^^