「ぺんぺんぐさ」は青葉台近隣の自然ゆたかな公園や里山を拠点に、週2~5日、1歳半から就学前の20人前後の子どもたちが、ゆったりたっぷり泥んこになって遊ぶ「青空保育」です。保育士5人を中心とした「預かり保育」に、お母さんも少しずつ交代で加わる安心感の中、四季折々を体と心いっぱい感じることで、子ども自らの力で育ちゆく「力」を発揮し、それぞれの個性を輝かせて、やさしくたくましく育ち合っています。

2015年12月9日水曜日

ごめんね

ぺんぺんには保育士ミエコさんが書いてくれる
「今日の様子」があります

本当に細かく書いてくれていて
その日の活動内容が手に取るように分かるもの

我が子の成長だけではなく
ぺんぺんの子どもたちの様子もよくわかります

とても感動したエピソードがあったので
少し長いですが是非読んでみてください♡







ある日の大きい子たち
ミエコさんからの「今日の様子」より


突然ウタコチャンの大きな泣き声が...
近くに行ってみると
ヤークン・ヒナタ・オウチャン・ナオトが
心配そうに寄ってきて、説明してくれました。

どうやらウタコチャンがハーチャンに一緒に食べようといったら、マオがダメと言ってハーチャンを連れて行ってしまったようでした。




「ハーチャンのとなりで食べたかったの」
 神妙な顔つきでやってきたマオ
なかなか口を開かないウタコチャン
しばらく沈黙が続いたけれど
「マオに話す?」と聞くたび頷いていました

私がそばにいない方がいいかなと思って
ウタコチャンと繋いでいた手を離して
「あっちに行ってるからしゃべってね」と
離れました
するとポツリポツリと話し始めて・・・・





ウタコ「・・・ハーチャンのとなりで食べたかったの。」  
マオ「ハーチャンのとなりで食べたかったの?」


ウタコ「うん。・・・みんなが来てくれたの。」  
マオ「・・・そして、どうしたの?」
ウタコ「大丈夫?って来てくれたの。ナオトとかオウチャンとか。だから嬉しかった。」 

マオ「そして、どうしたの?」 
ウタコ「でも、ウタコはナオトに大丈夫ってしてなかったの。」  

マオ「そして、どうしたの?」  
ウタコ「そしたら、葉っぱが、冬なのに、秋みたいな葉っぱだなって思ったの。そしたら、みんなが来てくれて嬉しかった」




 それはそれは穏やか会話だったんです
黄色や橙に色づいた木々の中で、
なんともさわやかでおだやかな会話
それまでのウタコチャンの
あの大音量の泣き声はまるで
ウソのような会話に私は驚きました
相槌を打つマオの声も優しくささやくような声

そうしたら、しばらく沈黙が訪れて
マオはポソっと呟きました
「ごめんね」

ウタコチャンは「うん」と答えました
「ウタコ、ごめんね」と
マオがもう1回繰り返すと、
今度は元気な明るい声で「うん」と
ウタコチャンが答えて
2人の表情がぱっと明るくなって
2人で歩き出したのです


私が「もう終わった?」と聞いてみると
「うん!」と2人の返事が返ってきました



 思わぬ展開に私はなんだか
胸がいっぱいになってしまいました
なんて素敵
なんでこれが和解につながるのでしょうね


大人の想像を超えたところで
ごめんね、という
言葉に結びついたのでしょうね

そして、「ケンカするほど仲が深まる」と
いう言葉のとおり、その後のお弁当はマオとウタコチャンとハーチャン3人向かい合って
作り歌を何回も何回も繰り返していました

♪あめあめカッパ、あめひなた~♪
あめあめカッパ、あめうたこ~♪
あめあめカッパ、あめはあちゃ~ん・・・・



ウタコチャンは
息子と同時期に入会して
とても仲良くしてる女の子


まだぺんぺんの子どもたちの中に
入れてない初期の頃は
ウタコチャンと息子は遅くなるまで遊んでました


自分の気持ちが伝えられる事
伝えるには大人の力はいらない事

そしてそれは
大人の想像とは違う解決だった事


私は少し前に息子に
「ごめんなさいは?」と言ってました

言わされてするごめんなさいに
意味はないなぁと思って
今は言ってないのですが
子どもが心で感じで言う「ごめん」って

本当に素敵だなぁ

ぺんぺんは良い意味で子どもとの
関わりが沢山あります


我が子だけではなく
ぺんぺんにいる子どもたちは
とっても大切な仲間たち

ぺんぺんの子どもたちの成長は
我が子の様に嬉しくて感動する


このエピソードを読んでて
泣いてしまったのは内緒です...


そんなウタコチャンは今日の帰り息子に
「明日はナオトの大好きなウタコもいるよー」
って言っていて
可愛いやら面白いやらほっこりしました


あーぺんぺん面白い!






(まきより)